私たちは毎日、当たり前のように洋服を選び、コーディネートしていますが、
「あなたのその洋服コーディネートは、TPOに合っていますか?」
きっと、洋服スタイリングの正解や、ルールを熟知している人はほとんどいないはず。
洋服は毎日着ていれば、年間に約365回のコーディネート場数を重ねています。
年間に365回のコーディネート練習をしているということ。
その場数や経験値により私たちはなんとなく「これはいい」という、ご自身のコーディネートパターンが出来上がっているという方が多いのではないでしょうか。
実際には、洋服でもルールやマナーとは違った着こなしの方はたくさんいらっしゃいますが、正式な場所以外の日常シーンではそれでいいと私は思っています。
着ている自分が、楽しく心豊かになれば、まずはそれでいいのです。
着る回数が増えていくうちに、ルールに気づく機会がきたとき
必要な方は改善しながら、楽しめると素敵だと思うのです。
着物も大島紬も同じ。
冠婚葬祭やフォーマル以外、
日常シーンでしたら、着方が多少違っていても相手へのご迷惑にはなりませんし、
当然、法律違反になどなりません(笑)
「着物警察」という、着物ルールを押し付ける方もまだいらっしゃるようですが、
もし「洋服警察」がいたら、きっと全員アウトかもしれません(笑)
洋服同様、着物であっても大島紬であっても、
いろいろ考え過ぎず、まずは楽しむ気持ちが大切なのです。
どのような着方であっても、
「着物を実際に着ている人」
「着物を着てみたい!と興味を持っている人」こそが素晴らしいと私は思います。
※大島紬の和装的着方の基本(次の記事予定)
洋服よりも簡単!着物のコーディネート
一般的なファッションコーディネートには「色・形・素材」の3つの要素が含まれます。
- どの色を選ぶか、どの色×色でカラーコーディネートするか。
- どの形を選ぶか、デザイン(ラインやシルエット)はどうするか、そして柄(パターン)はどうするか。形×形のコーディネートはどうするか。
- どの素材を選ぶか。素材×素材のコーディネートはどうするか。
洋服を着こなすには、
「色・形・素材」のそれぞれの要素とその組み合わせを考え、
バランスよくコーディネートしていく必要があります。
ですが、着物(和装)にはコーディネートに必要な要素が2つ以下。
洋服よりも少ないため、ポイントさえおさえてしまえば簡単シンプルに着物コーディネートを楽しむことができるのです。
着物のコーディネートが簡単な理由①「形を悩まなくていい」
着物は、基本的な着姿が決まっているため、
「形」の中の【柄】のみを考えれば、
シルエットにおいては、さほど考える必要がありません。
襟の角度や衣紋の具合、全体のシルエットや裾のバランス、帯の幅や高さ、帯締めの位置など1cm単位のこだわりにより、美しい着姿を引き出します。
※和装の美しい着姿(次の記事予定)
大島紬のコーディネートが簡単な理由②「素材も悩まなくていい」
また、本場大島紬は「絹糸100%の平織り生地」と統一されているため、
素材においても さほど考える必要がありません。
コーディネート上級者の方へはぜひ
「大島紬(の生地)の魅力を活かし、どのようにファッションコーディネートしていくか?」の応用編に挑戦してみてください。
※大島紬のファッション分析(次の記事予定)
大島紬のコーディネートが簡単な理由③「いつ着てもOK!オシャレ日常着」
大島紬を含む「紬」は、着物の格としては「街着・普段着」
結婚式や慶事弔事や、フォーマルなシーン以外、
ほとんどのシーンで着ることができます。
- 普段着なので、多少のハズしがあっても誰へも迷惑はかかりません。
- 普段着なので、ラフな気持ちで楽しめる着物です。
- 普段着ですが、ちょっとしたお出かけも大島紬を着ることでスペシャルな1日にすることができます。
大島紬コーディネートこそ、ファッションの1つとして、おしゃれの1つとして、楽しんでいただきたい着物なのです。
誰もが憧れる高級品質であるのにも関わらず、普段使いができる大島紬は
究極のお洒落着なのです。
1年間のうち、フォーマルなお出かけ日は何回ありますか?
普段から着ることができる大島紬は、1年間でおそらく300日は楽しめます。(土日だけ着ても年間96回!)
※大島紬は、着物の格は普段着でも「普段着使い」が向かない理由(次の記事予定)
大島紬のコーディネートポイントは「色」と「柄」のみ
ファッションコーディネートの1つとして大島紬を楽しむ場合、
- 何色の大島紬を選ぶか、帯や帯締め帯揚げなどの小物との配色バランスはどうするか。
- 大島紬の柄はどのような柄か、帯との柄バランスはどうするか。
この2つのポイントのコツをおさえると、簡単に素敵なコーディネートが仕上がります。
着物としての大島紬という感覚だけでなく、ぜひファッションとしての大島紬という感覚でもコーディネートを楽しんでいただけると嬉しく思います。
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洋服とまったく同じように!ということではありませんが、
例えば泥大島も「モノトーン・コーディネートの1つ」として楽しむことで、大島紬コーディネートの幅も広がります。
大島紬の色や柄の選び方は、以下のリンク先にてご紹介しています。
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